よく運動し、脳を健康に。認知症を予防しましょう!
1. 認知症とは?
① 物忘れと認知症
誰でも年を重ねるともの忘れが多くなります。例えば「しばらく会っていない人の名前を思い出せない」、「どこに物を置いたか思い出せない」などです。
これは老化のひとつで自然なことです。一方、老人性認知症が進行すると体験や出来ごとのすべての記憶を失っていきます。食事をしたことも忘れてしまいます。忘れていること自体を忘れてしまうので社会生活や日常生活に支障をきたします。
② 年齢別に見た認知症の割合
認知症になる人は70代で増え始め、80代で4割を超えてしまいます。人生65年と言われた時期が有りましたが今では人生90年に向かっています。長生きをすれば、さらに多くの人が認知症になります。2013年認知症患者数は462万人、30年後には1000万人を突破すると言われます。
③ 年間10兆円かかる認知症の社会的費用(日本)
日本における認知症の医療費は数千億円、介護費は6兆~7兆円と算定されています。家族介護などの費用を加算すると、全体で10兆円を超すと見られています。
2. 認知症を予防しよう
ぎんさん娘三姉妹からのメッセージ
母親(=蟹江ぎんさん享年108歳)は最期まで、“ほとんどボケることなく”、“おむつをすることなく”、“寝たきりになることなく”、自分で用を済ませることが出来ました。
口癖は「人間は足から死んでゆくから足だけはしっかり使うて足を大事にしろ」でした。家族に囲まれて最期まで普段通りに暮らしていました。病気は何もなく、寝込んだのは5日間位だった。
私たちも見習っていつまでも元気に“ボケることなく”“寝たきりになることなく”、“おむつをすることなく”を実践します。
元気の秘訣は毎日のように姉妹が集まって昔話をしながら大笑いをすること。何でも自分ですること。特に、お勝手で料理を作ること。何でも食べること。ストレスを溜めないこと。毎日15分歩いて神社へお参りに行くことです。
私たちの元気の秘訣(30分)
アルツハイマー病の経過
左の図から、認知症では発症の約20年前の症状の無い段階から既にアミロイドβ(Aβ)、タウ蛋白という悪い物質が蓄積し始めていることが分かります。50歳以上の人にはほとんど溜まっていると考えられます。軽度認知症になると、これらの障害はさらに強くなります。
症状の無い40代ー50代の時から認知症になりにくい生活習慣を身につけることが役立ちます。最も重要なのは運動です。バランスの良い栄養、人と交流することも大切です。
脳を活性化する手・足・口を十分に使っていますか?
私たち人間が猿から分かれたのは約600万年前です。二足歩行になり手が自由に使えるようになり、言葉を喋るようになると共に、脳、とくに前頭葉は発達しました。手・足・口では感覚神経と運動神経がもっとも発達しています。従って手・足・口を良く使うと脳は活性化されます。